七草


<1月7日と七草とは?>

七草かゆ(七種とも書きます。)とは、1月7日に7種類の野草の若菜を入れて作るかゆで、中国から奈良時代に伝来し、平安時代(890年頃)には宮中の行事となりました。「せり(芹)、なずな(薺)、ごぎょう(御形)、はこべら(繁縷)、ほとけのざ(仏座)、すずな(菘)、すずしろ(清白)これぞ七草」という歌があり、これを食べると万病なく、年中の邪気を除くといわれています。


出典: フード・アクション・ニッポン



<七草の節句>

1月7日に、邪気を払う為に無病息災を祈って食べるのが「七草粥」です。七草(せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ)の若草を粥に炊き込み食べると、万病を払い長生きすると言われています。

また、正月のご馳走を食べて疲れた胃を休める意味もあります。この日に正月の門松や松飾りを取り外す土地も多く、一般に元旦からこの日までを「松の内」と言います。


出典: キノギフト




♦詳細

<七草粥とは>

七草粥(ななくさがゆ)、別名、七種粥とは、通常、1月7日(人日の節句)の朝に食べられる日本の行事食のことです。


一年の無病息災を願って食べられますが、実際は、お正月の暴飲暴食で弱った胃腸を回復させる意味合いが強い気がします。


また、おせち料理などは、比較的日持ちの良い食品をチョイスしていますが、2〜3日経つとやはり食材は傷んでくるため、その解毒作用としても、七草粥を食べる風習があります。


七草粥は、1月7日に食べられることがほとんどですが、1月15日、16日、2月7日に食べる地域もあるようです。


出典: ベジナビ



<七草がゆとは>

  七草がゆは、1月7日の朝に、七草を入れて炊いた「七草がゆ」を食べると健康になり、邪気をはらうと言い伝えられています。七草とは「春の七草」を現在はさしています。昔は「七種」をななくさと読んでいたため、今とは漢字が異なります。


■春の七草

・せり

・なずな(ぺんぺんぐさ)

・ごぎょう(ははこぐさ)

・はこべら(はこべ)

・ほとけのざ(たびらこ)

・すずな(かぶ)

・すずしろ(だいこん)


■一月七日

1月7日は人日(じんじつ)の節句といって、新年を七草粥でお祝いする日です。


出典: 冠婚葬祭.com



<中国の節句と日本の七草粥が出会う人日の節句>

 「七草」として知られている1月7日。この日は五節句の一番最初、《人日(じんじつ)の節句》にあたります。昔、中国には元日から六日までの各日に、獣畜をあてはめて占いを行う風習がありました。元日には鶏を、二日には狗(いぬ)を、三日には羊を、四日には猪(いのしし)を、五日には牛を、六日には馬をというように占っていき、それぞれの日に占いの対象となる獣畜を大切に扱いました。そして新年七日目は、人を占う日にあて、これを人を大切にする「人日(じんじつ)」という節句としました。またこの日は、七種類の若菜を入れた温かい吸い物を食べて一年間の無病息災を祈る日でした。


 現代にまで伝わる、1月7日に七草粥を食べるという風習は、もともと日本にあった、七種類の食材で作った粥を食べて健康を願う風習と、正月に若菜を摘む風習とが、中国から伝わった「人日(じんじつ)」の風習と混じり合って、人々の間に根づいたものです。



<七草粥>

よく知られた昔の和歌に「せり なずな ごぎょう はこべら ほとけのざ すずな すずしろ 春の七草」という歌があります。これら7種類の草を粥に入れたものが七草粥です。この七草粥を人日に食べて無病息災を祈ります。 

今でも1月7日の食卓には七草粥がのぼります。現代では、冬でも青物が簡単に入手できますが、昔は、七草粥は冬に不足しがちなビタミンCを補う貴重な料理で、まさに健康食でした。現代の七草粥は、どちらかというと、お正月のご馳走の後に、淡白な粥で胃腸を休めるという意味で広く親しまれています。


<春の七草>

●芹(せり)

セリ科多年草。全体をゆでて食べます。

神経痛、痛風、リウマチに効くとされています。


●薺(なずな)

アブラナ科2年草。一般にはぺんぺん草として知られています。天日で乾燥したものをお茶がわりにしたり、煎じて肝蔵や目の薬として用いることがあります。


●御形(ごぎょう)

キク科2年草。ホウコグサ、母子草(ハハコグサ)とも呼ばれます。 平安時代の草餅は、この御行の若菜を使って作られていました。


●はこべ

ナデシコ科2年草。ニワトリグサとして知られています。天日で乾燥したものを煎じて、できものや痔の薬として用いることもあります。


●仏の座(ほとけのざ) キク科2年草。小鬼田平子(コオニタビラコ)のことです。シソ科にも同名のホトケノザがありますが、現代ではこちらが七草とされています。


●菘(すずな)

アブラナ科の1~2年草。現代の野菜でいう蕪(カブ)のことです。

七草粥には萌え出たばかりの若菜を用います。


●すずしろ

アブラナ科の1~2年草。現代の野菜でいう大根のことです。

七草粥には萌え出たばかりの若菜を用います。


出典: 一般社団法人日本人形協会


<1月7日(人日 じんじつ)七草がゆ> 

旧暦正月7日のこと。 人日とは東方朔の『占書』にある中国の古い習俗で、正月1日から6日までは獣畜を占い、7日には人を占うところから、人日(じんじつ)というようになりました。


・中国では

古来中国では、正月1日を鶏の日、2日を狗の日、3日を羊の日、4日を猪の日、5日を牛の日、6日を馬の日 そして7日を人、8日は穀を占う日とする風習があります。 それぞれの日には、その動物を殺さないようにし、7日は犯罪者への刑罰をしない日としたそうです。


・日本では

そして日本では、宇多天皇の寛平二年(890年)に始まったといわれ、この1月7日、人日を正月で最もめでたい日として、特に徳川時代以降は五節句の第一としました。


出典: 生きる夕才




♦豆知識

<春の七草の覚え方>

5・7・5・7・7のリズムに合わせて口ずさむと、自然に覚えてしまいます。


「せり・なずな / ごぎょう・はこべら / ほとけのざ / すずな・すずしろ / 春の七草」


出典: All About



<七草粥は七種粥>

七草粥は春の七草とは限りません。七草粥のルーツが「七種菜羹」であるように、もともとは7種類の若菜であり、春の七草になったのは後世のこと。ですから、春の七草以外のものでも構わないのです。冷蔵庫にあるネギ、ホウレンソウ、ミツバなど、お好きな野菜でOK。できるだけ新鮮な若菜を使うと、自然界から新しい生命力をいただくという本来のコンセプトにマッチします。


そう考えると、気が楽になりますね。せっかくですから、七草粥を楽しんでいただきましょう!


出典: All About



<七草粥のこころ>

「セリ・ナズナ・ゴギョウ・ハコベラ・ホトケノザ・スズナ・スズシロ」、子どものころに一生懸命覚えた春の七草の名前です。ゴギョウはハハコグサ、ハコベラはハコベ、スズナはカブ、スズシロはダイコンのこと。この七草をお粥にして1月7日に食べる七草粥の習慣は、江戸時代に広まったそうです。

七草の種類は時代や土地によって異なり、七草がもっと多くなったり、少ない場合もあったそうですが、いつの時代もどんな土地でも、年頭にあたって豊年を祈願し、「今年も家族みんなが元気で暮らせますように」と願いながらお粥をいただくその気持ちに差はありません。


<七草粥の知恵>

ところで、なぜ七草粥なのでしょう。

七草は、早春にいち早く芽吹くことから邪気を払うといわれました。そこで、無病息災を祈って七草粥を食べたのです。古くはまな板の上で、草をトントン叩いて刻むその回数も決められていたとか。こんな、おまじないのような食べ方も素敵ですが、実はこの七草粥、とても理に叶った習慣です。

七草はいわば日本のハーブ、そのハーブを胃腸に負担がかからないお粥で食べようというのですから、正月疲れが出はじめた胃腸の回復にはちょうどよい食べものです。また、あっさりと仕上げたお粥は、少し濃い味のおせち料理がつづいたあとで、とても新鮮な味わい。


<七草の効用>

では、日本のハーブ七草にはどのようなパワーがあるのでしょう。おもなものを次に挙げてみましょう。


・セリ

鉄分が多く含まれているので増血作用が期待できます。


・ナズナ

熱を下げる、尿の出をよくするなどの作用があります。


・ハコベラ

タンパク質が比較的多く含まれ、ミネラルそのほかの栄養に富んでいるため、民間では古くから薬草として親しまれています。


・スズナ・スズシロ

ジアスターゼが消化を促進します。


もちろん、いずれもみずみずしい緑の草ですから、ビタミンがたっぷり含まれています。緑が不足しがちなお正月、滋養豊かな七草でクッキングしてみませんか。


出典: キッコーマン



<秋の七草は食べられない?> 

山上憶良が万葉集で詠んだ「萩の花 尾花 葛花 撫子の花 女郎花 また藤袴 朝顔の花」という句が、秋の七草の由来だと考えられています。

ハギ、オバナ(ススキ)、クズ、ナデシコ、オミナエシ、フジバカマ、アサガオ(現在の朝顔ではなくキキョウだと言われています)は、秋の花の代表として親しまれてきたもの。春の七草のように粥にして食するといったものではなく、目で見て楽しみます。

 

でも民間薬や漢方薬として、古くから使われているのだとか。例えば、ススキの根には解熱や利尿作用、ナデシコはむくみや高血圧に、フジバカマはお風呂に入れるとかゆみをとる、ハギやキキョウの根には咳止めなど、色んな効果があるんだそうです。特にクズから作る葛根(かっこん)は、風邪薬としても有名ですね。


出典: 食育大辞典